😵 パナソニックの「捨てられない病」と、その未来はどこへ?【元社員の嘆き】 2025年11月16日・日曜日

 


😵 パナソニックの「捨てられない病」と、その未来はどこへ?【元社員の嘆き】

2025年11月16日・日曜日

Facebookをスクロールしていたら、目に飛び込んできた日経ビジネスの記事に思わず手が止まってしまいました。「パナソニック、捨てられない企業の末路 テレビ事業売却先なし」。

この記事を読んで、胸がざわざわした方は多いのではないでしょうか。私もその一人です。記事が指摘する「低迷企業に蔓延する『捨てられない病』」という言葉は、まさに核心を突いていますよね。

  • 良い時代が長すぎると、本当に「捨てる」「終わらせる」感覚が鈍るのか?

これは非常に鋭い疑問です。成功体験が強固な企業ほど、「あの時のやり方が正しかった」「いつかまた盛り返せる」という過去の栄光に縛られがちです。特にテレビのような象徴的な事業は、「松下電器=テレビ」というアイデンティティそのもの。それを手放すことは、企業DNAの一部を切り離すことに等しく、感情的な抵抗も大きいでしょう。

事業のライフサイクルが短くなっている現代において、この「鈍感さ」は致命的です。しかし、社員にとっては「生活の糧」、経営陣にとっては「プライド」が絡み、理屈ではわかっていても実行に移せないのが、大企業のジレンマなのかもしれません。


🤔 社名変更から得たものは?パナソニックが進むべき方向とは?

そして、この記事を読まれたあなたが抱いた、この二つの問い。元社員として、私も強く感じていた疑問です。

  1. 松下電器産業からパナソニックに社名を変えてから、いい事って有ったのだろうか?

  2. パナソニックって、どの方向へ進もうとしているのだろうか?

社名変更(2008年)は、グローバルブランドの統一とイメージ刷新という大きな目的がありました。しかし、結果として「松下的な価値観(まじめさ、品質、従業員第一)」と「グローバルでアグレッシブなパナソニックブランド」が完全に融合しきれず、社内的な混乱を招いた側面は否定できません。

「いい事」...短期的にはわかりにくいかもしれませんが、海外でのブランド認知度向上や、B2Bシフトの基盤整備にはつながっているはずです。ただ、そのメリットが「捨てられない病」を克服するほどの構造改革のエネルギーにはならなかったのが現実でしょう。

現在、パナソニックが明確に掲げているのは、車載電池(テスラとの協業)、サプライチェーン、空調などのB2B(法人向け)事業へのシフトです。一般消費者の目には見えにくい分野ですが、ここで収益の柱を立て直そうとしています。

しかし、消費者に最も身近な家電分野での「進歩していない」「進歩できない会社になった」というあなたの肌感覚は、多くの人が共感するところでしょう。


💡 早期退職から10年...「進歩しない会社」をどう見るか?

早期退職されて10年。外から見ると「全然進歩していない」と感じるのは、非常によく理解できます。

  • 進歩の定義が「B2Cでのヒット商品」であれば、停滞している

  • 進歩の定義が「事業ポートフォリオの転換」であれば、痛みを伴いながらも進行中

...という二つの側面があるでしょう。

進歩できない会社になってしまった原因は、やはり「意思決定の遅さ」と「リスクを取らない風土」に行きつく気がします。特に「捨てられない病」は、新しい事業へのリソース配分を妨げ、結果として未来への投資が不足する悪循環を生みます。

しかし、あなたの早期退職後の10年間は、ご自身の人生を進歩させるための時間だったはずです。そう考えると、会社が進歩していないことに嘆くよりも、ご自身の選択が正しかったことを再確認できるのではないでしょうか。

パナソニックの今後は、B2B事業での確固たる収益源の確立と、旧来の事業(特にテレビ)をどう美しく終わらせるか、にかかっています。

あなたは、パナソニックがこの「捨てられない病」を克服し、再生できると見ていますか? それとも、新しい時代のエジソンが、外から現れることに期待しますか?

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